カレンダーabout当サイトは『鋼の錬金術師』の二次創作サイトです。公式とは一切関係ございません。 同人サイト様に限り、リンク・アンリンクともにフリーです。 http://kotonoha1o6tom.kakuren-bo.com/ プロフィール
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コトノハ倉庫管理人の二次創作妄想小説倉庫 since 2010.5.18PAGE | 74 73 72 71 67 69 70 66 65 61 58 | ADMIN | WRITE 2010.12.12 Sun 00:00:00 温もりに、触れる
景色が滲む。視界は不明瞭で、頭はまともに働かない。けれども、不安になるなんてことはなかった。枕元をオレンジ色の明かりが柔らかく照らしていて。そして、マグを持ってオレの目の前に佇むその女性が、どこまでも優しい色をその翠の瞳に浮かべていたから。その女性の愛情深さを、知っていたから。 彼女に手渡された湯気の立っているそれを、オレは冷ましながら少しずつ飲み込む。その中身がなんであったか。それは最早忘れてしまっていたけれども。オレは、微笑いながら彼女に向かって何かを呟いた。彼女も何かをオレに告げていたけれども。霞みがかった景色の中では、それが何でったかなんてことは分からなくて。不意に彼女が髪を撫ぜる。柔らかくて、温かい。そんな風に思った気がする。それだけが、オレの確かな記憶として残っていた。そうして、その心地よさに身を委ねるかのように瞼を閉じる。 そうして、再び目を開けた時には。ナイトテーブルの上のベッドサイドランプの明かりが消えていて。そして、目の前にいたあの女性もいなくなっていた。その代わりに、幼い金色の瞳がオレの顔をそっと覗きこんでいる。 「やけに懐かしい顔だ」とオレは思った。幼いそいつは、その腕をオレの額へゆっくりと伸ばす。オレはそれを拒まずに、触れる時を待つ。 そして、それが触れた瞬間。驚いて、咄嗟に手を伸ばした。 温もりに、触れる 思わず伸ばした右手は、暗闇を掠めただけで。それを掴むつもりだったのに、実際はなにも掴めてはいなかった。否、掴める筈がなかったのだ。 目を見開いたまま、荒い息を吐く。途切れ途切れの擦れた呼吸の音が静かな部屋に小さく響いた。 鈍い思考の片隅で思う。喉が、痛い。それは紛れもない現実味を帯びた感覚で。寝惚けていたということには直に気がついた。 大分呼吸が楽になってから。オレは上げたままにしていた右手をゆっくりとベッドの降ろす。そして、それを瞼の上へと乗せた。そうすることで、冷静さを取り戻すことが出来るような気がして。真冬の外気に触れたそれは驚くほど冷たくて、気持ちがよかった。熱った身体を、じんわりと冷やす。けれども、やっぱりそれはどこか固くて冷たくて。痛いと、零した言葉でさえ声にならないままに暗闇の中に小さく消えた。 暫くの間そうしていて。「今は何時なのか」という疑問が脳裏を過る。オレは、時計を見ようと上体を起こした。起こした身体は驚くほどに重くて。力が入らずに、体勢が崩れて側臥位になる。その時、腕に冷たい感覚を覚えて。手元を見遣ると、そこには氷嚢が落ちていた。そして、その姿勢のままに辺りを見渡すと、ナイトテーブルが目に入って。そこには水差しとコップと水銀体温計と、それから見慣れた鈍く光る銀時計が丁寧に並べられていた。それを見て、自分が"ここ"に来た経緯とそうしてあんな夢を見た理由に考えがやっと及んだ。 オレは少しだけ安堵して、再びベッドに体重を預ける。大きく息を吸い込むと、油と消毒液の入り混じったような複雑で懐かしい匂いが肺を満たした。 左足の機械鎧の整備をしてもらうためにオレ達がここ――故郷であるリゼンブール――を訪れたのは、まだ日の高い時間の話だった。 汽車から降り立つと、空は鈍色の雲にすっかり覆われてしまっていた。直に雪が降るかもしれない。駅長はそう言って傘を俺に手渡そうとした。けれども、オレはそれを丁重に断って駅を出発したのだった。今思うと、それが間違いだった。オレは、目の前の事実から起こりうる結果を予測するということを怠っていた。例えば、気温が冷え切っていたという事実。例えば、上着の下は薄着だったという事実。例えば、ここ数日研究に明け暮れていたために徹夜続きだったという事実。そして、それらのことから予測出来る可能性を考えるという作業を怠ってしまっていた。大丈夫だと思っていたのだ。なぜなら「いつも大丈夫だから」という、信頼性に欠ける理由を以って。 そんな訳で、オレ達は畦道をふたり並んで歩いていたのだけれども。暫く歩いていると霙が降ってきて、アルは「急いだ方がいいよ」と言った。オレもそれに頷いて、足早に歩き出したのだった。けれども、手入れを怠ってしまったためにがたついてしまった左足のせいで、オレはあまり急ぐことなんて出来なかった。加えて、その時に限って奇しくも最悪な条件が重なってしまってしまったのだった。 やがて歩いている最中に段々と視界が滲んできて、足元がふらついてきた。「もしかして、やばいかもしれない」なんてぼんやりと思いはしたけれども。他でもない弟にそんなの悟られるわけにもいかないから、オレは平気な顔をして歩き続けたのだった。けれども、いつの間にか荷物は弟の腕の中に移っていて。弟は「大丈夫?」と言って、何度もオレの様子を窺ってきたのだった。その言葉に、オレは馬鹿みたいに「大丈夫だから」としか繰り返すことしかできなくて。そうして、やっとの思いで馴染みの家に辿り着いたのだった。 懐かしいドアを開けた先で、馴染みの彼女は驚いた顔をしてみせた。それから、その右手にスパナを構えたけれども。オレの顔を見遣ると、すぐさま殴ろうとしたその手を止めて、心配そうな顔をしながらオレに駆け寄ったのだった。オレは「大丈夫だ」とだけ告げてびしょ濡れになってしまった上着を脱いだけれども。背中の方から、「熱があるかもしれない」なんてことを弟が言っていた。けれども「余計なことを言うな」だとか、弟に釘を刺す余裕なんてなくて。オレはぼんやりとソファーまで近付いていった。そして、そこで記憶が途切れたのだった。 暗闇の中で、オレは思わず溜め息を零す。最悪だと思った。唯一つだけよかったことと言えば、幼なじみの整備士に手厚い歓迎を受けなくてよかったということくらいか。けれども、脳裏に昼に見た彼女の心配そうな顔が浮かんで。それを思い出すと、「いっそのことスパナを喰らった方がましだったかもしれない」なんて感じた。結局、何もかも最悪だ。オレはまた溜め息を零す。けれども、それで終わったことが変わるわけでもなかった。過去は変わりはしない。それは知っている。 こんな風にグダグダと考えるくらいなら寝た方がマシだ。そう考えて、オレは毛布を手繰り寄せる。そうして瞼を閉じる。出来るだけなにも考えないようにと自分に言い聞かせながら。けれども、瞼の裏に思い浮かぶ景色はさっき見た夢の景色だけで。まるで、呪いのようだ。そう思いながら、寝返りを打った。 さっきまで。小さい頃、今と同じように熱を出した頃の夢を見ていた。幼い頃から体は丈夫だったから、風邪になったことも熱を出したこともめったになくて。だからこそ、思い出してしまったのかもしれない。 熱を出したあの日、母は弟にオレの部屋の出入りを禁じたのだった。弟はオレのことをドアの隙間から心配そうに、けれども少し恨めしそうに覗いていて、それが可笑しかった記憶がある。 その日、母さんはパン粥やホットレモネードを作ってくれた。「はちみつホットミルクはエドは飲めないから」なんて母さんが微笑っていうものだから、それを少し悔しく思ってそっぽを向いたりもした記憶がある。けれども、母さんはいつもみたいに「牛乳、ちゃんと飲まなきゃだめよ」なんて俺を小さく叱ることもなかったし、オレに我慢を強いて無理やり飲ますなんてこともなかった。母さんはいつも優しかったけど、いつもよりもっと優しくて。そんな優しい母さんを一人占め出来ていることが嬉しくてしかたなかったような、そんな気がする。その日、母さんは俺が眠るまでずっと一緒にいてくれた。 そして、その日の晩に。弟が部屋にこっそりと忍びこんで、その小さな掌をオレの額に触れた。そして、それから「熱下がったね」だとかそういう他愛のない言葉を告げて微笑ったのだ。弟はそのあと忍びこんだのを母に見つかって少し怒られていたけれども。その光景すら温かかった。幸せの思い出だった。幸せだった筈なのだ。 けれども。逃げようもない現実が、そこにはあって。幼い弟が手を伸ばすその姿が脳裏に浮かぶ。嫌でも、浮かんでしまう。額に触れた、それが突き付けた事実はオレが何より恐れていたことだった。 伸ばされたその手に、温度はなかった。オレは、弟の温度を思い出すことが出来なかったのだった。それは、何度記憶を反芻しても変わらない事実だった。 母さんは、すでに亡くなった人間だ。だから、思い出せないことがあるのも仕方ない。それが自然なことなのだと、思っている。だから、オレはその事実を拒むでもなく受け入れていた。それでよかった。母さんの笑顔をいつか思い出せなくなる日が来ても、あの柔らかい温もりがあったことだけはきっと絶対に忘れないから。 けれども、弟は生きているのだ。あの冷たい鎧の中に、オレの弟は生きている。そして、その体はどこかで脈打っている。なのに、その温度を忘れてしまっていた。弟の温度は、過去になっていた。それは許されないことなのに。オレは、忘れてしまっていたのだ。こうしてオレが横たわっている間にも、弟は過去になる。弟自身も、温度を忘れてしまう。このままでは、思い出せないその痛みですら忘れてしまうのではないか。そう考えて、酷く心が痛むと同時に、抑えようのない吐き気がオレを襲う。弟にそんな人生を強いているのは、そんな人生を歩ませているのは、誰かだなんて。答えは問われる前に用意されていた。弟を苦しめる原因を作ったのは他ならない自分なのだ。 過去は変わらない。それは知っている。知っているのだけれども。たまに、こんな寒い真夜中なんかにそれは時々重く伸しかかる。 身体に胃に喉に気怠い感覚を覚えて、それが苦痛で仕方なかった。寝てしまえばこんな苦痛からは逃れられるだろうと思って、苦しさを紛らわすためにまた寝返りを打つ。けれども、それで寝心地がよくなることなんてなくて。マットの固さを感じて、より一層寝苦しくなるだけだった。どうにもならなくて瞼をきつく閉じても、やはり深い暗闇と静けさが圧し掛かってくるだけで。少しも楽になんかなれそうになんてない。そうひとりごちた。けれども、その方がよいのかもしれなかった。この痛みを感じることこそが、唯一つ自分に出来る懺悔でもあったのだから。オレは溜め息をまたひとつ吐いたけれども、それを誰が聞いているわけでもなかった。聞いている筈もなかった。 不意に。 ドアの向こう側で床が軋む音が小さく響いた。トントントンと、小さくリズムを刻むように近付いてくる。「もしかして」という可能性が脳裏に過ったのは、今の自分の状況を鑑みれば当然のことで。誰かが様子見に来たのかもしれないと咄嗟に考える。オレは思わず布団を引っ張り、自分の頭ごとすっぽりと布団に包まった。そして、息を詰める。すると、次の瞬間にはオレの予感が当たったことを知らせるノックの音が静かな部屋に響いた。 「エド?」 聞きなれた、けれども懐かしい声がオレの鼓膜を揺らす。しかし、オレはそれに応えない。応える気分では、とてもじゃないがなかった。けれども、彼女はオレの返事なんて期待していないかのように、ドアの向こうで言葉を続けるのだった。とても穏やかな口調のままに。 「ホットミルク持ってきた」 オレは暫し、黙り込む。彼女のあまりの優しさに感動したから、というわけでは決してない。熱で鈍い思考でだって、彼女がオレに為さんとしてることの鬼畜さを理解することが出来た。オレは思わずにいられない。「お前は何年オレと幼なじみをやっているのだ」と。オレがそれを酷く毛嫌いしているのは、オレ達の間では常識の一部であった筈だ。挨拶には、挨拶を返す。親切には「ありがとう」を返す。そしてオレは牛乳を飲まない。それなのに、だ。それを知っている筈の彼女のあまりの無遠慮さに少々腹が立って。次の瞬間には自分でも驚くくらい自然に乾いた声が出た。 「お前、嫌がらせかよ」 仮にも病人に、と付け足すように告げる。すると、彼女は「やっぱり起きてた」と微かに笑った。 「嘘。はちみつ入りホットレモネード」 そう言って、彼女はまた笑う。けれども。彼女がいる場所はオレの部屋の中なんかじゃなくて。未だに、ドアの向こう側にいるのだった。 不思議なことに、彼女は部屋に踏み入ろうとはしなかった。彼女は「廊下に置いとくから」とだけ言葉を告げて、すぐさまその場を去ろうとした。オレは、そんな自然すぎる彼女の不自然な行動に疑問を持たざるを得なかった。 「部屋、入んねえのかよ」 意識するよりも先に、自然に呼びとめていた。少々、きつい口調になって「しまった」なんて思ったけれども。彼女はそれを気にするでもなく言うのだった。やっぱり、ドアの向こう側で。 「真夜中にレディーを部屋に呼び入れようとするなんて、最低!」 その声は、怒っているような声音だったけれども、それが本気ではないことはオレにはわかった分かった。なぜなら、彼女の声はほんの少しだけ震えていたから。それに、気付いたから。オレは茶化すように言葉を返す。 「スパナを振り回すレディーがどこの世界にいるんだよ」 そんなオレの言葉に、彼女はまた怒ったような声で返事を返すのだった。やっぱり、ドアの向こう側で。 そうして、オレ達は二言三言言葉を交わす。それは、いつもとなんら変わりのないかのような他愛のない話で。不思議なくらいに、彼女はいつも通りだった。そのせいか、不思議なくらいにオレもいつも通だった。そんな気になった。そんなような、気がした。オレの軽口に、彼女は返事代わりに呆れたような溜め息を一つ吐いてから、告げる。 「明日元気になったら、その足整備するから、しっかり寝なさい」 オレは「おう」とだけ返す。そして、彼女はその返事に満足したように続けるのだった。 「エド、アルが心配している」 思わず。その言葉に、押し黙ったけれども。彼女は気付くような様子もないままに、それから「おやすみ」とただそれだけ告げた。そうして次の瞬間には、小さな足音が少しずつ遠ざかっていった。そして、それはやがて一枚隔てた壁の向こう側へと消えたのだった。 オレは彼女から投げかけられた言葉の意味を吟味するかのように、暫くの間ベッドの上に佇んでいたけれども。ふと、目を閉じて耳を澄ました。すると、壁の向こう側から何かを弄る音が小さく響く。機械鎧を作っているのだろうということは、なんとなく想像がついた。オレはそれをひどく穏やかな気持ちで聴く。 彼女はいつも作業部屋で機械鎧を弄っていて。部屋で作業をすることは、あまりない。彼女がなんで機械鎧を自室で弄っているか。その答えは考えるまでもないことだった。その事実に、苦い笑みが思わず浮かぶ。 「格好悪い」 そうひとりごちたけれども。きっと、彼女の前では格好つけても無意味なのだ。彼女はオレが牛乳を嫌っていることを当たり前に知っている。オレが素直に感謝の言葉を告げることが出来ないことだって、当たり前に知っているのだ。彼女には、全て見透かされている。情けないけれども、それが心強かった。熱で弱っているからか、今は特に。 オレは息を吐く。息が一瞬白く浮かびあがって消えた。それがひどく間抜けに見えた。オレは「ああ、なんだ」とひとりごちた。きっと、オレが悩んでいることなんて馬鹿らしいことなのだ。きっと、今のオレは彼女にとって当たり前のオレではないんだろうな。そんなことを思ったら、思わずまた笑みが零れた。 オレはそっとドアに近付く。がたついた足では歩き難かったけれども、出来るだけ慎重に物音をたてないように進む。そして、ドアノブをひねった。 廊下にはタオルと氷嚢と、それからマグが置かれていて。甘酸っぱい匂いが仄かに香った。 オレはベッドに座りながら、ナイトテーブルの上のベッドサイドランプの明かりを灯す。すると、淡い光が部屋に満ちた。先ほどまで暗闇が満ちていた筈なのに。 オレは、ナイトテーブルの上に置いたマグをそっと右手で掴む。マグは微かな湯気が漂っていて。それを見て「少し冷えたか」なんて思いながらもそっと口をつけた。 案の定それは少しだけぬるくなっていて。けれども、それで構わなかった。酸っぱくて、けれども甘くて柔らかいその味が、喉に胃袋に身体中にそれは流れ込む。ゆっくりと体に沁み込んでいく。 そうしていると。ふと、昔の記憶が過った。ああ、そういえば。昔熱を出したあの日の夜、母さんも同じようにホットレモネードの入ったマグをオレに差し出したのだった。オレは母さんの優しさが嬉しくて「ありがとう」と告げた。母さんは「どういたしまして」とその翠の瞳を細めて、それからオレの髪を優しく撫ぜた。 あの頃は簡単に感謝の言葉を告げることが出来たのに、と思う。けれども、素直すぎるのも考えものだろう。彼女に素直に感謝の言葉を告げたのなら「風邪でも引いてるんじゃないの?」なんて言うだろうから。だから。 オレは小さな声でそれを呟く。それは誰の耳に届くでもなかったけれども。けれども、確かに自分の鼓膜を揺らした。言った後に、やっぱりどこか気恥ずかしくなって。これもすべて熱のせいだとひとりごちる。熱のせいに違いないのだ。だから、飲み終わったらはやく布団に入ろうと誓って。そうして、それを飲み込んだ。 オレは、ナイトテーブルにマグを置いて。そして、灯りを消す。布団を手繰り寄せて、氷嚢を額に乗せる。それから静かに瞼を閉じた。そのままに耳を澄ますと、まだ壁の向こう側で小さな音が響く。柔らかく響くそれは、心を落ち着かせてくれるようなそんな音だった。髪を撫でるあの手を想わせるような、そんな音。 きっと、壁の向こう側では明かりが灯っている。暗闇の中で、オレはそんなことを思って微笑う。 やがて意識がぼんやりと霞んできた。直に現実と夢の境も分からなくなりそうな、気怠く心地よい感覚が身体を包む。オレはそれを拒むでもなく受け入れる。 柔らかい温もりを感じながら。ぼんやりと柔らかく滲んだ思考の片隅で、ふと思う。 過去は変わりはしない。それは知っている。知っているのだけれども。もし。 もし、また同じ瞬間が訪れたら。彼女がマグを持って部屋に訪れたなら。 迷わずに部屋のドアを開ける。 こぼさないようにそれを受け取って。 さめない内に、それを飲み干す。 そして、あの頃のように素直に感謝の言葉を告げる。 そうして、それから。 いつか彼女の温もりに、触れる。 *** ウィンリィは、上手に兄弟と線引きをしてたというか、 踏み込むべきところを間違わないようにしてたと思います。 そんなお話なんだと思います……笑 ちなみに、バ.ンプオブチキンの『ベル』を聴きながら書きました。 そんなイメージです。 PR TrackbacksTRACKBACK URL : CommentsComment Form |